みなさんこんにちは。
本日は昨今オーダーラッシュとなっている新造コンテナ船について、解説させて頂きます。
さて、いつものクイズです。
20年のコンテナ船の新規オーダーは約107万TEU相当になりましたが、21年1月~2月間でのオーダー数は何万TEUとなったでしょうか?
正解は、21年1月~2月のみで既に約58万TEU相当のコンテナ船がオーダーされました。
既に昨年の半数のオーダー数に達しています。
リンクのみんなのロジニュースでも説明させて頂きましたように、新造空コンテナ同様に新造コンテナ船もオーダー・ラッシュとなっています。
<最新の物流情報:無料ほぼ毎日更新>1分で読める!みんなのロジニュース⑲:新造コンテナ価格が過去最大の高騰。空コンテナ不足の解消への影響は?
例えば、大手船会社のHapag-Lloyd(独)は14万TEU相当のオーダーを本年行っております。
背景としては、昨今の①旺盛な貨物需要や、②各船社の業績の急回復による大型投資が影響していると考えます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201105/k10012696661000.html
また、大型コンテナ船のオーダーから引渡しまでは、約1年前後となり工程は下記となります。
①設計:2~3ヵ月
②起工から進水:3~6ヶ月
③艤装:2~3ヶ月
④その後試運転
荷主様に取っては、昨今のコンテナ不足や料金高騰の問題が継続してますが、①新造空コンテナの製造ラッシュと②新造コンテナ船の製造ラッシュの背景から、問題は徐々に解決して行くと思われます。
一方、景気後退により貨物需要の低下となると、一気に保有コンテナ船の回転率が悪くなります。
コロナ禍で航空会社が苦労しているように、キャリア(船会社、航空会社)の投資戦略は非常に難しいですね。
最後にA:造船会社とB:製造国の世界シェアをリスト致します。
鉄が主要な構成品となるために、製鉄会社の多い国がシェアを独占していますね。
特に、韓国と中国で87%とシェアを独占しています。
A:造船所ランキング(2019年)
1位 中国船舶集団(CSSC):中国 32%
2位 現代重工業:韓国 13%
3位 大宇造船海洋:韓国 7%
4位 サムスン重工業:韓国 6%
5位 今治造船:日本 4%
6位 ジャパンマリンユナイテッド:日本 2%
B:国別のランキング(2020年)
1位 韓国 46%
2位 中国 41%
3位 日本 7%
4位 ロシア 5%
*参考動画:コンテナ船の製造過程
本日は以上です。
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